アドラーキャット


「みずきは、俺のこと嫌い?」

あの後私の家に移動して荻野目くんにいれてもらったホットミルクを飲んでいたら突然そう切り出された。
ホットミルク吹きそうになった。

「いや、だから嫌いじゃないって!!」

弁明しても荻野目くんは納得いかなさそうだ。
下を向いた荻野目くんはとても睫毛が長く綺麗な顔をしていることが分かる。
くそぅ男なのに私より綺麗とか。

「いやほら、さっきも祐介くんに言ったけど、私この三年間荻野目くんのことペットみたく可愛がってきちゃったからさ、突然彼氏って言われても対応に困るっていうか……」

グダグダと言い訳めいた言葉を並べる。

ゆらり、と荻野目くんの影が動いた。

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