アドラーキャット


「う、わっ。」


ぼーっと生チョコとキャラメルのお菓子を持ったまま立ちつくしていると、急に後ろに手を引かれた。


「なに!?誰?」

「みずき、おにぎり買って。お金忘れた。」

「荻野目くんなにしてんの!?」


顔を合わせづらいはずなのに、荻野目くんの様子はいつも通りだ。

「みずき、お金貸して。」

「うんわかった貸すから。で、何だっけ?おにぎり?」

「あとミルクティーも。」

「荻野目くん遠慮って言葉知ってる!?」

荻野目くんの態度が普通ということは、あのことは気にしないことにしたのだろう。
というか、なかったことにして欲しいという意思表示なのか。
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