スキで何が悪い!?【完】





「…なんでも、ない…」



輪郭をなぞっていた手が唇に触れると、俺の体の奥で何かが動こうとしている感じがした。



キスしたい…



欲に流されてしまいたい。



マズいと気づいた俺はそれを必死に堪える。



なのに…



「まき…」



「な、に」



余裕の無い俺をまた呼ぶ愛しい声。



ゆめさん…ちょっと、あの―



「好き…」



ドクン…──




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