*お向かい彼氏*

ちょっぴり離れて。






修学旅行の初日の朝は早い。


そして、残念ながら集合場所は東京駅。




でもなんと。



心優し過ぎる光輝が早起きしてあたしを車で東京駅まで送ってくれると申し出てくれた。



さすがに申し訳なくて一度は断ったけど…


通勤時間に大荷物の満員電車は可哀想だと、彼女なんだから甘えてとのお言葉につい頷いてしまった。




というわけで今はすっかり乗り慣れた光輝の車の中。


トランクとボストンバックは後ろ、プラスのリュックは足下にある。



何をそんなに持って行くのかって呆れられちゃったけど、服とか部屋着とかポーチとか…!クリームやら色々あるんだから。



時刻はまだ7時過ぎ。



「ごめんね、こんな朝早くに…一昨日だって服とか色々買ってくれちゃったのに。光輝あたし甘やかし過ぎだよ。」



「いーんだって。俺がしたいようにしてるだけだし。」



あー、優しい!

また好きになっちゃうよ。



キューンと来た台詞を頭の中でエンドレスさせる。



「ほら、もうすぐ着くよ。集合場所どこ?」



「え、○○の××だけど…え?あたし1人で…」



「迷子になって他の男に話しかけられたくないし。荷物重いし最後まで送ってく。今日のひかる私服可愛いし…心配。」




あーーー!!!



キュン死にしそう!



ていうかオシャレして良かった!もう満足!




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