依存症なあたし様

『いつまでそこでボーっと突っ立ってんのー?早くおいでっ』


先輩は廊下に立ち、手でおいでおいでってしている。


「あっ…お邪魔…します」


開けっ放しのドアを閉め中に入る。


『ただいまでいーのに』


フッと優しく微笑んで俺の荷物をひったくった。


『観月の部屋は…そーだな…あたしの隣の部屋がいい?隣じゃない部屋がいい?』


気づけば口調、呼び方、一人称が変わっていた。


家の中だからだろうか。


それだけのことだけど、先輩の違う一面を見れて少し嬉しい気分になった。


一緒に住んでるのに部屋離れてるのはちょっと寂しいし隣の部屋がいいなー……


でもそれだと何か図々しいとか変態とか思われるかな?


「……隣じゃない部屋で」

『……』


(´･ω･｀)って顔された。