依存症なあたし様



『ずっとここにいなよ』

「えぇ?!いやっ…あの……」

『ふはっ。冗談だよ』


楽しそうに笑う先輩をみて、思わずこっちも笑ってしまう。


しばらく他愛のない話をしていたら、グーッと小さな音がした。


『…ま……じゃなかった、柚。お腹減った』


どうやら音の発信者は先輩のようだ。


『…ま…』って、何か言いかけた……?


誰かと呼び間違えたのかな?


なぜか一瞬だけ


胸がざわっとした。



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