恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】



わたしは、気分はルンルンで席についた。



「教科書は、隣の人に見せてもらって下さいね」




そう言ったあと、ホームルームはおしまいです、と付け足し、新原先生は出て行った。



その瞬間に騒がしくなる教室内。


わたし………やっていけるかな………





「ねぇ」



そんな心配をよそに、前の席の子が話掛けてきた。




「な、なに?」



「そんなに堅くならないでよー。同い年でしょ?」




いやー、それがわからないんです。

とは、言えず苦笑い。




「まあ、いいや。
わたしは、渡邊麻凛-ワタナベマリン-。麻凛って呼んでね。
わたしも、愛依って呼ぶから」



「あ、うん」




麻凛は、海のような人だった。

なんか爽やかというか……サバサバしてる?












< 109 / 369 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop