恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「俺らに新しい仲間が出来た」
煌くんは、諭すように話し出した。
「そいつは、俺が守りたい存在………俺の大切なやつだ………一緒に守ってくれるか?」
煌くんがそう言うと、空気がガラリと変わった気がした。
多分、みんなが、一斉に息を呑んだから………
煌くん………
すごい。
煌くんからいつもと違う雰囲気が出る。
オーラが………すごい。
総長って……こんな感じなんだ………
みんなを従え、だけど、自分勝手じゃない。ちゃんとみんなのことを考える。
今だって、命令じゃなくみんなに聞いてる。
「総長の大切な人なら、俺らにとっても大切な人です!」
静まり返った倉庫の中。
1階の方から声がして、沈黙を破った。