恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
教室に荷物を取りに行くと、いつもはいない人がいて驚いた。
「オセーよ」
「煌くん………」
煌くんは、窓の縁に腰を預け、何とも言えないくらい様になっている。
そこに夕日が差し込み、煌くんが照らされていた。
それが、とても鮮やかで、ついつい見てしまう。
「さっさと荷物まとめろ」
「あ、うん」
いけない………
見とれてた………
煌くんってなんであんなに…………かっこいいの?
わたしなんかが、一緒にいていいのか不安になる。
「終わったか?」
「うん!」
今度は一緒に歩いてくれる煌くん。
歩くペースも合わせてくれる。
優しいな…………
そんなことを思いながら、駐輪場へと向かった。