クールな王子は蜜の味

寧々side

「…寧々、これでよかったの?」

溜息交じりに博美が言った。

・・・

私は泣きながら、

何度も頷いて見せた。

・・・

誤解と言えでも、

あの言葉はかなり傷つく。

第一、

私がそんな酷い女に見えたこと自体、

悲しさで一杯になった。

・・・

私は何の理由もなく、

人に手を上げる事なんてしない。

私そんな女の子に見えた、智也?

・・・

「もう、泣かないの。

カワイイ顔が台無しだよ?

明日には目がぼったり腫れて、

学校にも行けなくなっちゃう」


「・・・いいよ」

「・・・え?」

「もう、学校なんてどうでもいい」

「…寧々」

「こんな苦しい恋するなら、

あんな学校行かなくていい・・・

私にはこの学園は合わなかった・・・」
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