クールな王子は蜜の味

智也side

・・・・

チャイムの音で目が覚めた。

・・・

ゆっくり体を起こし、

横を見て思わず顔がほころんだ。

・・・

オレの手を握りしめたまま、

気持ちよさそうに眠る寧々。

・・・

風に吹かれた髪が、

顔を覆っていた。

それをそっとかき上げる。

・・・

こうして見てみると、

チワワじゃなくて、

可愛い女の子に見えてしまうんだ。

なんでだ?

・・・

女など騒音でしかないと

思っていた俺にとって、青天の霹靂。

・・・

この温かい陽気のせいで、

オレの頭がおかしいんだきっと。

< 31 / 180 >

この作品をシェア

pagetop