アカイ花†Vermilion Flower
「嘘、そうかもしれません
一度は別れたのかも・・・
だけど今は彼女を手放すつもりは
ありません!」
これは、何?何かの余興なの?
ドラマみたいな展開に私はついていけない。
ただ、この場を乗り切るだけの言葉のようには思えない。
いずるさんの真剣な瞳、その言葉に嘘、偽りはないように思えた。
「いずる・・・」
「いずるさん、リコ
あなた達、まさか・・・
それならそうと言いなさいよ」
「ママ、ちがう・・・」
母は、この状況の中でよく笑えるわってぐらいに、にっこりと満面の笑みを浮かべて喜んでいる。
お見合い相手の彼の顔が曇ってゆくのを、私はただ黙って見ていた。