アカイ花†Vermilion Flower

「いずるさん・・・

 私の恋は、成就しない」


貴方は、首を横に振る。


「そんなことないさ!」


今度は、私が首を横に振る。


「私は、あなたのお姉さんじゃない」

「ああ、知ってる」

「私は、レイじゃない」

「ああ、知ってるさ

 君は誰でもない

 リコちゃん、ただ一人

 僕の愛する人だ」


私、何を言ったんだろう・・・よく分かんない

だけど、貴方の答えを聞いたら、涙が出たよ。


「リコ、愛してる

 僕は、君を、もう二度と傷つけたりしない」


気がつくと私は、心臓の奮えと共に貴方に抱きついていた。

これが全て、今の私の想い。


「いずる、私は、貴方のその言葉を信じます」
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