アカイ花†Vermilion Flower

ソファーに寝転んで、雑誌を見ていたはずの私だったけど・・・


「リコ

 そんなに見られてると
 弾きづらい」


いつの間にか私の瞳は、窓越しで雨をバックにヴァイオリンを奏でている、いずる、貴方に釘着け。


「あっ、ごめん

 じゃあ、こっち見てるね」


私は、しばらくするとファッション雑誌をずらして、こっそり貴方を見てる。


「・・・

 リコ、やめるぞ」


「もう、見てないってば・・・」


その後、貴方が奏でる音色は、止まったり、流れたり。


雨は、降ったり、止んだり・・・してる。


そう、ここが、私のオアシス♪


この幸せの時の中では

私はあなた(アカイ花)の存在を忘れてしまうだろう。
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