嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い

秘密の悩み

 さて本題である。

私の方から話しを進める事にしよう。

「お姉さんの事で、話しが有るって?」

 グラス入りの水を一口飲んだ武司君。

「会社では、姉はどんな様子なんでしょうか?」

「どんな様子って?」

「仕事は上手くやっているのか? 人付き合いはどうなのか?」

「別に、これと言った特別な事はないよ。仕事もちゃんとやっているし、仲間との付き合いも悪くないしね」

「じゃあ別に…、問題無し…って事ですね?」

「何か、気になる事でも有るの?」

「はい、ちょっと」

 ジッと武司君を見つめる私。

敦子の事で、これほど真剣になって質問して来るとは珍しいと思った。

お姉さんと喧嘩をして愚痴を聞かされた事は何回も有るけど、今回の場合はそう言ったレベルではなさそうだ。

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