嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
「もう今日から、ウチを汚しちゃダメだよ。色々と忙しいし考え事とかがイッパイ有ると思うけど、掃除は欠かさずやらないとね。せっかくキレイになったウチん中が又、ゴミ屋敷状態になっちゃうよ」

「そうだね。今度からは気を付けるから」

 志田さんが話しかける。

「それと、感謝する事も忘れずにね」

「感謝しろって? 誰に?」

「田代君に決まってるじゃーん」

「田代に?」

「アンタが出来ない事を彼が代わりにやってくれたんだから、感謝しなければならないでしょう?」

「そうね。ありがとう田代。礼を言うから」

 西谷さんは俺に向かって頭を下げた。

 俺に礼を言うなんて今回が初めてである。

 俺を無茶苦茶嫌っている女の子から頭を下げられるなんて、一生有り得ないだろうと思っていたのだ。

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