嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
 かなり興奮しているから、理性なんて無いのも同然だろう。

 感情のまま、暴れるだけである。

 音を立てて皿やグラスが床になだれ落ち、回りが騒然となった。

「おい! 落ち着け落ち着け!」

 3年D組でクラス委員をやっていた上田隆が俺を抑えて、なだめ始める。

「くっそぉー!」

 俺は興奮を抑えられなかった。

「キャー! 警察を呼んでー!」

 西谷さんはそう叫んで、部屋の外へと逃げ出して行く。

 あの女め!

 絶対に許せねー!

 この手でぶっ殺してやる!

 俺は心の中でそう強く思い抱いた。

 もうココまでヒートアップしちゃうと、本当に西谷さん殺害を実行するんだろう?

 きっと誰もが、そう思っているに違いない。

 でも大丈夫。

 間違っても、俺はそこまではやらないから。

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