嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
「よその男とデートしてもイイの? 旦那に知られたマズいと思うけど」

「大丈夫大丈夫」

「ホント、大丈夫?」

「なーによ心配しているの?」

 俺は頭を掻きながら…

「だーかーら、よその男と…」
 
 口ごもった俺。

「余計な心配しなくてもイイの。田代君は素直に私とデートしなさい」

「しなさいって」

「しなさい!」

「ハイハイ!」

 ったくも…

 ホント、命令口調である。

 でもまあ、イイっか?

 今はいつもと違う甘くて夢のような気分になっているし、このまま志田さんとデートするのも悪くないと俺は思った。

 当然の如く俺は志田さんの浮気相手となるけどね。

 相手の旦那に見つかって地獄を見るリスクを背負うかもしれないけど、何とかなるだろう?

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