ずっと片想い
1話
「あー!!!さっむぅ!!」

教室に怒号にも似たような声が広がる。

皆注目したが、すぐにまたざわざわしはじめた。


 
「優奈、おはよ」

「奈々おはー、もう外ちょー寒い!めっちゃ寒い!」

そう言いながら、教室に入ってもマフラーを外そうとしない。

よっぽど寒かったのだろう、鼻が真っ赤だった。


続いて、恭夜と夕栄が入ってくる。

 
「うっはぁー!!夕栄おっはよぉー!!!」


夕栄LOVEな優奈はすぐさま飛びつきに行った。

 
「おわっ、ちょ、離れろバカ!」

「いやだぁ-!」

抱きつく優奈を夕栄は必死にはがそうとする。

「はよ、」

「あ、おはよう」

寒ぃ


そういいながら、私の前の席に恭夜は座った。

 
私の、好きな人。


 
朝の挨拶が出来た。


私はそれだけで幸せな気持ちに包まれた。


 
好きな人と話せる

席が近い


たったそれだけのことだったけど、

私には十分な幸せだった。



 
「ふわぁ、寒ぅ…っ」


私はその声に過剰に反応した。



でも、声の主は見ない、

見るのは

君の"横顔"


 
やっぱり君は、





私なんか見てくれたり、



しないよね。


 

 
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