初カレ
先輩とあたしは夜メールしたり、朝会えば手を振ったり、そんな感じが続いた。



“友達から”



あの日先輩はそうやって言ってたし、こういうのって普通の友達がするようなことだし。
間違ってはないと思う。



教室の窓から校庭を眺めていると、先輩たちのクラスが体育をしていた。
探さなくても先輩がどれなのかわかってしまう。
先輩は友達と笑っていた。
それがあたしにはキラキラしてるように見えた。



「先輩見てたの?」



汐里に言われる。



「う、うん。外見たら先輩たちのクラスが体育してるっぽかったから」

「ふーん?」

「たまたまだよっ!」

「そうかなぁ?」

「そっ、そうだよ!!」

「恋してる瞳だったけどーお?」

「はぁ!?」

「好きになっちゃった?先輩のこと」

「そんなわけないでしょっ!」



あたしは必死で否定した。
それを見て汐里はにこにこしてた。
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