すきだよ。




何故か青木は振り返らない。

昨日のことを気にしているのかも、と思い、私はゆっくりと話し始めた。


「青木、あのね。
昨日のこと、いろいろ考えて、私、わかったの。
青木の言葉とか、
自分の…気持ちとか。」

青木の肩がぴくりと動いた。


そうだよ。伝えなきゃわからない。

言葉にしないとわからない。


「私、私、青木龍のことが好き―!!」


―ほら、こうして一歩踏み出せば、あなたは笑顔で振り返って両手を広げる。



私は、龍にむかって駆け出した。



















*初めの一歩*

~end~

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