Meaning of Kiss



「…待ってたの?」

「うん、待ってたの」

「どうして?」

「だって、一緒に帰りたかったんだもん」

「……」


委員会や部活が無い生徒は、
大体2~3時間前には全員帰っている。

その間、雅人が樹を待っていたなんて。


「…いつも思う。どうして私なの?」


じ、と雅人の視線が樹を捉える。

その真っ直ぐな目から逃げる様に、目線を伏せた。


「いつも言ってるじゃん、入学式の日に一目惚れって」



< 4 / 102 >

この作品をシェア

pagetop