闇夜に真紅の薔薇の咲く
ご近所関係はそれなりに良い方で、お隣に住んでいるおばさんは超がつくほどの噂好きだ。





引っ越してきた人がいるならば、登校中と言うことも構わず朔夜をひっ捕まえて嬉しそうに話すだろうが、今日の朝会った彼女はそんなことは何も言わなかった。







だからきっと、彼は自分の家の近くには住んでいないと言うことで住宅街に入ればきっと別れられるだろうが……。






前方に住宅街が見え、思わず安堵の息をつく。






分かれ道の前に来て、彼ら二人にぺこりと頭を下げた。





やっと一人になれると安堵しながら。







「私はこっちなので。またあし――……」

「そうなんだ! それじゃあ、オレたちと一緒だね」

「……え?」







ルイはにっこりと笑顔を見せる。






そして彼は更に続けた。







「朔夜ちゃんの部屋に近いかな」







ね?





と、ルイはノアールに同意を求めるために小首をかしげると、彼は興味無さそうに「あぁ」と短い答えを返す。






相変わらず素っ気ない。










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