キミのとなり


「そこのタキシード男!!佐倉遠馬の手を離しなさい!」

同時に二人は私の方を向いた。


「ホッシー…」

「あなたは誰です?邪魔しないでくださいませんか?」


タキシード男…
がっぺムカつく!!!


「私は佐倉の友達!聞いていればこの学校が古いだのああだの。この学校の悪口言ったやつ絶対許さない!!」
「すいませんでした。それでわ…」


話しながされたー…


タキシード男は再び佐倉を屋上から追い出そうとしている。


負けてたまるもんか!!


「タキシード男、ストップ!!まだ話しは終わってない!」

「他に何を話すのですか?お坊っちゃま、いきますよ」


「しゃーないなぁ。ホッシーありがとな。今日はホッシーに免じて帰るよ」


屋上の扉の隙間から佐倉の顔が見えた。


ねぇ、なんで泣くの?


佐倉の泣いてる理由…
大体はわかったよ。

佐倉のお父さん、いや社長。県外にある会社を支えなければならない。

だから…また転校しないといけないんだね。


だけど、嫌なら…
泣くほど嫌なら…
私が助けてあげないと
いけない気がするんだ。


扉をおもいっきり開けて閉めた。

一気に駆け降り、校舎を出た。


佐倉…!!
いた!!

佐倉はちょうど車に乗るところだった。


全速力で大股で、スカートがめくれるのを気にしないで、彼のもとへ駆けつけた。


「佐倉ぁあ!!!!!」



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