キミのとなり


エミのスーパーサーブを誰もうてるはずもなく、俺たちの圧勝だった。


「………」

ドヤ顔をしているエミを俺たちは口を開けて見ていた。


エミ…すげぇ


スポーツ万能で優しくて、誰よりも友達思いで、まぁ頭は悪いけど…。
何よりも、誰よりも可愛くて。


笑顔が世界一輝いていて…

エミに惚れたことは一生後悔しない。


ずっと、エミのとなりで、エミの輝く笑顔を俺は見ていたい。


エミのとなりで笑っていたい。

誰よりも大好きだから。



「ヒロ…!!あぶない!!」


我にかえって、振り向くと目の前にボールがあった。

そのボールが俺の顔面にあたって、その場に倒れた。

「ヒローっ!!」


エミが俺の方へと駆けつけた。

そして、しゃがみこみ、俺の名前を叫んでいる。


「ヒロっ!ヒロっ!ヒロー!!」

そこで俺は意識がなくなった。

目が覚めたのは1分後…


パチ

目を開けて、エミの顔をジッと見た。

「ヒロ…よかったぁ…。ごめんね…?」

とエミは言った。

他の皆も俺を心配してエミの後ろに立っていた。


エミに大丈夫だよと言おうとした。

だが口が動かない。


「エミ…」

俺はエミに抱きついた。


えぇ!?体が勝手に動く!!

ちょ、なんで俺は抱きついてんだよ!!?


「ちょっ、ヒロどーしたの?」
とエミは恥ずかしそうに言った。


「エミが可愛かったから抱きついた」
また、口が勝手に動く。


なんで勝手に動く!?


「どーしたん?廣満。積極的やなぁ。顔面うって頭、可笑しくなったんか?」
と笑いながら秀樹が言った。


どーやら秀樹の言った通りみたいだ。


顔面うって可笑しくなったかもしれない。


「エミ…」

俺はエミを砂浜に押し倒した。


なんで勝手に動くんだぁー!!!!



俺の体がー!!!!


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