キミのとなり


「へへん。私には勝てないよーだ」

「ちくしょー!」


今、一対一をしていたところ。
ヒロは私に一対一で勝ったことがない。


すると、気づかないうちに日は沈んでいた。


「そろそろ、イルミだな。エミ、行こうぜ」

「うん、まって」

体育館を出て急いで町に向かった。


「おじちゃんありがとう。バイバイ」

「…バイバイ!……あの二人も恋人かぁ。わしもおばあさんとイルミネーションでも見に行くか」


町に着くと、人は大勢いた。

「なんだ、この人数!ハンパねぇ」

ヤバい。人混みにながれそう。

あ…、ヒロが先いっちゃう。

急がないと


「ひ、ヒロ!!待って!!」

しかしヒロには聞こえない。

すると、誰かの手がお尻にあたった。


ゾクッ


偶然だよね…?


だが、その手はお尻から離れない。

私もその場から動けない。

「ヒロ!!!!」

「おい、じじぃ。なにさわってんの?きたねぇ手でエミに触んなクソじじぃ」


お尻から手の感触が無くなりおじさんは何処かにいってしまった。


「あ、ありがとう…ヒロ…」

< 85 / 118 >

この作品をシェア

pagetop