僕が君にできること
「俺名乗ってますよね?金本秋生って。
恥かしい素顔かなりさらけ出しちゃってますよね?」
その男は詰め寄ってきた。

「さっ…坂上朋香と申します」なぜだか丁寧に答えていた。


「朋香さん…朋って呼んでいいですか?俺のことは秋って呼んでください。バァちゃんが俺のことそう呼んでたんです 」

ニカッと笑うその笑顔も反則技だ。


かなり奴のペースだ。


「彼氏いるのに…迷惑ですよね」
戸惑っていると私の手を弄りながら奴は言った。


どういうつもりなんだ…私をどうしたいんだ。


このまま進んだら大怪我をしてしまう。擦り傷どころではない。
はっきりさせたほうがいい。遊ばれたらもう立ち直れない。


「からかっているんですか?」私は手を離し言った。


一瞬子犬は寂しそうな顔になった。


「からかってる?」首をかしげる姿。


これは必殺技だ。
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