一番星


その人はとても怒っているように見えた。

…いや、確実に怒っている。


「大丈夫ですか?祥子さん!」

祥子さんと呼ばれたその人と一緒にいたかわいらしい人と少し暗めの子が声をかけている。


「ごめんなさい!」

私はもう一度謝り、友果ちゃんを待たせていたことを思いだし、その場をあとにした。



ボソッ
「なによあの子。気に入らないわね!」


私はそう言われたことに気がつかなかった。



「ごめんね、友果ちゃん!!」

私はとてもイライラしている友果ちゃんに謝った。


友果ちゃんは持っていたキラキラにデコられた携帯を勢いよくしめた。

「星奈!あんた、今祥子さんと話してなかった?」

怒っているような口調で友果ちゃんはそう言った。

「え…?祥子さんってさっきの人?」

「は?!あんた、祥子さん知らないの!?」


「え、う…うん。」

そんなに有名な人なのかな…?


おなじクラスってことは知っているけど…。


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