永久の宝物
「愛がいなくなったんだよ!!」
「…は?」
「…へ?」
二人揃って間抜けな顔してやがる。
なんかイライラしてきた。
「だぁら!消えたんだよ!愛が!荷物もなくなってて!」
言いながら、今度は泣きそうになってきた。
俺、ホントに愛に惚れてたんだな。
すごい情緒不安定。
「なんで愛がいなくなるわけ?」
カノンが俺の様子からただ事じゃないと悟ったらしく、優しく聞いてくる。
「わかんねぇ…けど、好きなやつができたって…。」
『ええっ!?』
カノンと堅太の声がハモる。
「そんなの、嘘よ!だって愛は、卓哉くんのことホントに大好きだったんだから!!」
「…っ。俺…どうすればいいんだよ。」