お前むかつくねん

島田が篠田に、

『お前は噂になっても、変わらなくて、普通で、余裕あるよな』

と、羨ましいから、ちょっと皮肉っぽく言ってしまったと言っていた



そしたら、篠田は、


『普通に見えるならよかった。…えのき、噂になって、時々疲れてたり、周りを気にして、うつむいてたりしたから、守りたかった。俺が惚れたんだ。周りに文句言われたくないし、言わせない。周りが落ちつくまで、俺らが付き合ってんの当たり前のように俺はもってきたい。普通にしてたら、いつか誰も何も言わなくなるから』



島田にもきちんと、言ってくれてた



『島田…、お前に言わなかったことは、本当にすまなかったと思ってる。あいつが今、お前に普通に出来なくなったのは、俺のせいだ。それもあるから、堂々と付き合いたい。お前にも認めてもらえるよう、俺がんばっから。…でも、あいつは渡さないからな』



篠田はそんなこと言ってくれたんだ

私を守ってくれてたんだ




『恥ずかしいな。あいつー、言うなよな』



『本当に嬉しかった。ありがとう』



『本当のことだから。だから、堂々としてたら、周りは何も言わなくなるんだよ。』


そして、篠田はお父さんの話を始めた
< 130 / 226 >

この作品をシェア

pagetop