イケメンSPに守られることになったんですが。
10・大変なことになってしまったんですが。



──警護7日目。


テロリストの要求した期限まで、あと5日。


って、まだ一週間しかたってないんかい。


色々なことがありすぎて、もう1ヶ月くらいは警護されているような気がしていた。


亮司さんの休憩中に来てくれた新城さんも、捜査の進歩状況については教えてくれなかった。


教えてくれたのは、カズヤが警察から逃げるのに成功したということだけ。



「お前、行くとこ行くとこで襲われてるんだぞ。

発見できていないだけで、犯人は意外と近くからお前の状況を監視してるかもしれない。

うかつに話せないんだよ、俺たちも」



新城さんはすまなさそうにそう言うと、「ま、合コンがんばれよ」と言って帰っていった。


そうか……。


今まで住んでいたアパートに盗聴器の類はなかったけど、敵の組織に元彼がいるんじゃ、今までの勤務先も生活パターンもだだ漏れだろう。


一応亮司さんが私の持ち物をすべて透視で確認したけど、発信機の類も見つからなかった。


気持ち悪い……。


どここから見張られてるかもしれないなんて、怖すぎるよ……。



「大丈夫です。相手はあなたを人質にして交渉の道具にしようとしているんでしょう?

いきなり殺されることはないはずです」



そんな亮司さんの言葉は、なんの慰めにもならない。


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