イケメンSPに守られることになったんですが。


『……お前、やっぱりムッツリだな。

何気に一番エロいこと考えてるの、お前じゃねーか。

いまどき『人妻』で裸エプロン連想するなよ……』



だから、言うな!気づかせるな!


そんな呆れた声を出すなっ!



『……そんなに好きなピュア天使様の言うこと、無視していいのか?

お前、本当にそれで後悔しないんだな?』



…………!


後悔……。


する。確実に、する。今気づいた。


逃げてる場合じゃない。


俺が、彼女を守らなければ。


リョウに頼りきりじゃいけない。


俺自身で、麻耶を守りたい。



『バーカ……最初から、素直になっときゃいいんだよ』



面倒かけさせるなよ。


そう言ってリョウは、奥に帰っていく。


気づけば、俺は体の中に入って、会議室の床に座っていた。


立ち上がろうとして、自分のスーツのポケットが不自然に揺れたことに気づく。


その中を探ると、いつも彼女が持っていた、ベビーピンクのスマホが出てきた。


早く持ち主の元に帰りたい。


そう言っているようだった。



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