イケメンSPに守られることになったんですが。


誰も止めないのを良いことに、二人は公安への悪口を、あーでもないこーでもないと言い始めてしまった。


どうやら班長さんも高浜さんも、公安に不満があるという点では二人と意見が合致しているようだ。



「あー、そんなこと言ってると……」



大西さんが、やっと声をかける。


その途端、特殊班の部屋のドアが、乱暴に開いた。



「入るぞ、落ちこぼれども」


「げっ!!」


「もう入ってるじゃねーか!!」



新城さんと矢作さんがわたわたするのを気にせず、部屋に入ってきたのは……。



「どうも、中園さん。
警察庁公安課の篠田です」



明らかにSPチームより筋肉の薄い、インテリ系イケメンだった。


真っ黒の短髪に、どんなメガネも似合いそうなつんとした鼻をしていた。


実際は、メガネはかけていないけど。





< 66 / 438 >

この作品をシェア

pagetop