わたくし、政略結婚いたします!?




「……キスの時くらい目ぇ閉じろよ」



イラついたような声で、そいつは呟いた。


舌打ちでもしそうな勢いだ。


……まぁ、さすがに神父の前じゃそんなことはしないか。




言葉に思い切り反抗して、そいつの顔が近付いてきても、私は目を閉じることはしなかった。





……なによ。


あんただって、目、開けてんじゃない。



間近でぶつかった視線に、真っ向から睨み返す。




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