Sion




そして、コツコツと足音が壇上へと上がっていく。
姿を現したその人は、中庭で出会った人だった。




あっと律花が声を漏らす。
律花も気づいたようだった。




あの印象的な色素の薄い、淡い髪と瞳
その容姿を引き立てる不思議な雰囲気




同じ人は一人ともいない。
一度見たら忘れない、そんな彼が希愛の目の中に映り込んでいる。




綺麗な声が体育館に響く。
その中で律花は湖季にいろいろ話をしていた。




希愛はその話の中には入らず、その声に耳を傾けていた――――。






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