Sion




そんな二人の会話にはぁーっと弓音はため息をついた。




「二人で喋らないっ!花澤さんが困ってるでしょ?」




と、弓音は二人を睨む。
というよりも弓弦をキツく睨んだ。




弓弦はふぅっと肩をすくめる。




「ゆのに怒られてばっかだな。電話でも怒られたし」




「怒るに決まってるでしょ?優愛を泣かせたんだから」




弓音は呆れたように言う。
その言葉に那由汰と希愛はえ?と弓音を見た。




「優愛から電話かかってきたと思ったら、泣いてて吃驚したんだから。
何言って泣かせたの?仲良さそうだったのに」




「まぁ、いろいろあったんだよ」




そう言って弓弦は話を濁す。
そんな弓弦に弓音は問い詰めようとしなかった。




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