メインクーンはじゃがいもですか?

「さて、それじゃ、午後からひとつ講義が入ってますから、行ってきますね」

 元気よく飛び上がり、湯飲み茶碗を両手に持って出ていこうとする葵に、

「お、じゃ行くか」

 霧吹も立ち上がる。

 ???

「えっと……」

「学校だろ?」

「が、学校って……。犯人は捕まって青森に行ったんですよね、だから、」

「おお、そうか。俺はもう行く必要は無いんだったな」

 思い出したように指を鳴らしてよからぬことを考える霧吹の頭の中には金のマークが飛び込んできた。

「でも、来て頂けるなら来てください!」

「え? でももう誰も変なことしないっすよ。一人で行けるかと思いますけど」

 次郎が口を挟む。

「だってまたほら、は、撥ねられるかもしれないし」

 咄嗟に言い訳を考え、霧吹を上目遣いに見る娘っ子に対し、難しい顔をする犬山は腕を組み、ソファーに背を預けた。

「それは、この俺に送ってけって言ってるってことか?」

「いやだから、撥ねられたりしたらー、困るなーって」

 困る葵に、にっと笑って、さっさと用意してこいと言い捨てて次郎にカギをよこせと言う。



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