ありがとババア
道路わきに止まっているタクシーの後部座席に

おばあちゃんは押し込まれた。

「6中の正門前まで」

乗り込もうとしたおばさんに

「あっ、あの…!」

思い切って声をかける。


「何?」

めんどくさそうに、アタシを見るおばさん。


「あの…おばあちゃんを怒らないで下さい」

そもそも、すごい勢いでつっこんだアタシが悪いんだし。

「す、すみませんで…」

バタン!

目の前で、タクシーのドアが閉まる。


ええっ!?

今、謝ってたのに…!
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