期間限定彼氏
彼はそういうと、また微笑んだ。



「1ヶ月だけ俺だけを見ていてくれませんか?」


・・・やっぱり、似てる。



思わず、「はい。」と答えてしまった。


せめてあいつがあの子の彼氏でいる間だけ、あたしは莉央の彼女でいようと思った。



窓際の席から外を見るあいつの後ろ姿を、あたしはじっと気付かれないように見ている。


自分の思いを隠し通せるまで、あたしはタダの幼なじみでいようと思った――。
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