冷たいお兄ちゃんと禁断の恋



「俺の妹はね、」




私が落ち込んでいたからだろうか、

中野くんは妹について話してくれた。






「生意気だったけど、可愛い奴だったんだ」





懐かしそうに話す彼。









中野くん、




妹さんが大好きだったんだな…




物凄く、好きだったんだな…




多分、きっと、今の私と同じだったんだ…









妹のことを話す中野くんの顔が、

中野くんの目が、

私と同じだった。






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