forever
いっつも落ち着いてて、あたしの学年にもファンが多い。

「…琥珀?聞いてる?」

「はっ・・・ごめん、ぼーっとしてた。」

「もう・・・で、なんで?」

言おうか迷うあたし。

言ったら、確実に彩葉にツラい思いをさせる・・・。

そんなあたしの気持ちがわかったように、彩葉は優しい声をかけてくれた。

「琥珀。一人で抱え込まなくてもいいんだよ。親友、でしょ。」

その声に、一気に涙腺が緩んだ。

「あのね・・・彩葉」

「うん。」

「あたし・・・あと、三か月なの。」

「・・・え?」

「余命・・・三か月って宣告されたの。」

あふれ出る涙で視界が滲んだ。

「だからね・・・彼女が死んだら竜夜は傷つくでしょ?だから、距離を取りたいの。あいつが、苦しまないように。傷を最小限におさえられるように。」

子どものように泣きじゃくるあたしを、彩葉は柔らかく包んだ。

「そっか・・・でもね、琥珀。」

「え?」

「竜夜は、彼女のそばに最後まで居たいって思うよ、きっと。」

「・・・。」

「最後の最後まで、彼女の・・・琥珀の支えになりたいって考えると思うよ。」

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