LOVE PRINCESS(歩夢&真希)


「だから大橋の好きな奴が、歩夢じゃねーかって噂あるんだぜ」


は?
何で俺?


「で、歩夢はどーなわけ?」

「俺? 俺はー……」


ふと浮かぶ真希の顔。

そしてダブルように浮かぶ……愛未の笑顔。


って、何でっ!
愛未の顔なんて浮かぶんだよ!

関係ねーしっ。


「俺は好きな奴なんていねーから」

「えー」

「おもんねー」


うるさいクラスの奴等を無視して、サッサッと教室へと入った。


教室でも女子の話ばっかで。


何だよ。

今日に限って、好きな奴の話ばっか。

意味わかんねーし。


「なぁ、サッカーしようぜ」


いつもサッカーメンバーと運動場で遊ぶ。

俺は女子の話より、サッカーの方が100倍おもしれーし。


そう思っていたのに、何故か違うクラスの女子から呼び出しをくらってしまった。


「はい、これ」


手渡されたのは、俺とは不釣り合いの赤やピンクでラッピングしてある箱だった。
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