純~Love Story~愛
園バスを出迎えていると

「蘭先生 陸くん来ましたよ。」

ドキン

振り返ると
陸が父親と歩いてきていた。

深呼吸

「おはよう 陸~~~。」

務めて明るく元気に何事もなかったように

「おはようございます。」

父親の顔は一瞬だけ見て陸の目線にしゃがんだ。

「陸 今日は運動会の練習頑張ろうね。」

陸は困ったように首を傾げた。

陸の小さな手をとって
「お預かりします~」と言った。

なるべくなるべく会話しない

「今日は・・・・五時まで迎えに来るから。」

父親が言った。

「そうですか お願いしますね。
今日は私担当ではないので 伝えておきます。」

怖くて目が見られないけど 負けてらんない。

「時間厳守でお願いします。」

父親の顔をジッと見つめてやった。

うん 確かにいい男だな~

思わずそう思っちゃった。
もっとしっかりしろ~~って言ってやりたいよ。

陸の小さな手は明らかに昨日とは
違う力で私の手を握っていた。

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