ももの天然水
蓮先輩は、サッカー部の先輩で、

学校一クールでかっこよくて、

よく告白されてるのを見かける。

蓮先輩と紗優は、幼なじみ同士らしい。

お互いの家の鍵を持っていて、よく出入りするらしい。


「紗優、今日、寝かせねぇから。」

キッチンに立って紗優を後ろから抱く蓮先輩。

「うちの睡眠を邪魔しないで。」

……え。今なんて言った??

寝かせねぇ。とか?

マ、マジで?!

頭ん中がぐちゃぐちゃになった。

自分でもわかるくらい顔が熱くなる。

「蓮、包丁で切るよ。」

「ん?なんだよ、急に。」

「変な誤解招いてるんですけど。」

「じゃぁ、このまんまキスでもするか?」

「は?するわけないじゃん。頭くるった?」

そんな紗優たちの会話は、俺の頭に入ってこない。

いろんなことを考えすぎて疲れた。

ここが紗優の家だということさえ忘れて俺は、眠ってしまった。

< 26 / 184 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop