黄金時間が過ぎるまで〜番外編
「…良くここが分かったね…」

千歳は二人分のコーヒーを入れると、鳴海の横のカウンター席に着いた。

「私の情報網は、すごいですから…」

「あ…っそうね…ところで、元気だった?」

「まぁまぁ…ね。7年間、自分でも良くやったと思うよ」

シラッと、訳の分からないセリフを口にする。

取りようによっては、いろいろ考えられなくもない答えだ…

「…千歳が描いたの?」

店の中を観察しながら、突拍子もなく鳴海が聞いた。

「うん…」

「テーブルごとに、空の名前が違うんだね…」

「いいでしょ?」

「うん…」


このお店に来てから千歳は、いろいろなアイデアで店を飾った。

客層が近所の学生も多い事から、落書きノートと鉛筆をテーブルに置いてみた。        

するといろいろな人が、書き込んでいく…そんな様子を見るのは、結構楽しかった。

「…これ、自分で作ったの?」

鳴海は出されたケーキにホークを入れると、木の実がたっぷり入ったパウンドケーキを口にした。
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