テントウ虫は、いつだって
これにはイチカどころかコタも目をパチクリ。何て?

目を見開いたまま動かない二人に、マミはそのまま言葉を続ける。



「ほら、イチカって動物に好かれやすい体質でしょ?だから虎守くんもイチカを守ろうとしてるのよっ!」


「………。マミ、その話の内容だとな。トラが動物の虎だと捉えているみたいだが……。
トラは人間だぞ?」

「そうですよ。虎守先輩が誰だか知りませんが、それは失礼だと思います」



後輩であるコタにズバッと言われ少し傷つくマミだが、こんなことではヘコたれない。



「なら言うけどね、言っちゃいますけどね、コタくん。
……虎守くんは本当に【虎】みたいなの。アナタと同じ、動物系男子なの」

「お、俺と同じ……?」



少なからず動揺するコタに、マミはついてきて、とコタの腕を掴んで教室から出る。

その際、イチカは教室に残るよう注意しておいたみたいで、コタもシュンとしていた。


……コタに耳と尻尾があれば、だいぶ垂れ下がっていただろう。


それにしても何故イチカを置いていく必要が?

コタが不思議に思い、口に出すとマミは「すぐに分かるから」と言って、隣のクラスに向かった。

< 15 / 17 >

この作品をシェア

pagetop