海賊王子ヒースコート


「くそ!追って来やがった!」


レイバンが舌打ちをしながら人混みを駆け抜ける。

屋敷から抜け出した彼らはクオーツ島のメインストリートに出てきた。

そこは夜間でも買物を楽しむ観光客で賑わう通り。

それに紛れて行方をくらまそうとしていた二人は、後方を振り返り、その手が通用しないと悟った。


「逃がすものか!」


ギルバートが瞳を爛々とさせながら、人混みを掻き分け迫ってくる。


「ギ、ルバート様…!」


ヒースコートに担がれていたアイリーンがギルバートへと手を伸ばす。


「アイリーン嬢!!」

後ほんの少しで互いの手が届く、という瞬間…。



「ジャマラッ!ジャマラッ!」


ジャッキーが舞い降りた。


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