【完】I LOVE YOUが言えるまで

真理子と涼子と全く遊んでいなかったここ一か月ちょっと、もちろん野上の店にも行っていないので、ルキヤにも逢うことはなかった



四月一日、今日から新年度の仕事が始まる。


新入社員や人事異動で顔ぶれが変わる。


そして、美緒にとっては悩める毎日になることは予測出来た。


朝八時過ぎ、まだ他の社員が来ていない一人っきりのオフィスで仕事をしていた美緒。


「おはよう、久しぶりだな、美緒」


そう言ってオフィスに入って来たのは、本日から営業部二課係長に配属になった永嶋紀明だった。


『永嶋さん!』


美緒は驚く。


「ずいぶん仕事頑張ってるみたいじゃないか。それに綺麗になったな、美緒。
二課は美緒が関わってるって聞いたから、挨拶しとこうと思ってな」


四年ぶりにあった永嶋は、あの頃と変わっていなかった…。


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