【完】I LOVE YOUが言えるまで
家に帰った美緒は、一人で酒を呑んだ。
『真理子と涼子の奴、何であんな男に協力してんだよ。私が分からないとでも思ったのかよ。ふざけんなっ!』
帰って来てから、美緒はすでに500の缶ビールを十本呑んでいた。
『何考えてんだよ、皆おかしいぞ。
高倉のクソガキがなんだってんだよ。
久しぶりにあの店に行ったのに、何でこんな嫌な思いして帰ってこなきゃなんないんだよ
高倉といい、永嶋といい、ほっといてくれ』
美緒は朝まで一人、ぐだを巻いていた。
ソファーに横になり、美緒は思い出す。
今まで失敗ばかりだった男関係。
その原因は自分にあることはわかっていた。
分かっていても、簡単には直せない…。
『はぁ…、男がなんだってんだよ
男が居なくっても生きていけるんだから』
何て強がりを言っていた。