【完】I LOVE YOUが言えるまで

そんな弱さを見せられれば、きっと違っていたんだろう。私の恋愛は…。


唯一、弱さを見せたのが永嶋だった…。


別れる一年くらい前からは、永嶋の女関係でケンカして、泣き叫んでいた。


『私を裏切るなら死んでやる』


『私を一人にしないで…』


こんな言葉を永嶋に言ったこともあった…。


そんな時、永嶋はいつも私を強く抱きしめてこう言った。


「美緒を愛してる俺を信じてくれ」


でも、信じられなかった…。


会社では永嶋の女の噂が頻繁に流れ、同じ会社の女子社員と一緒に歩いているところを何度も見てしまったから…。


それなのに別れられなかったのは何故?


私は永嶋を愛していたのだろうか…。


きっとそう…。


だから苦しかったんだ…。


美緒はそんなことを思い出しながら、ソファーで眠りについた…。


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